特定非営利法人Homedoor

ホームレス状態を生み出さない日本にすべく、HUBchari事業を中心に活動するNPO法人です

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年間200人。

14歳、中学2年生だった私は、心のどこかでホームレスの方に対して「自業自得だ」「好きだからホームレスをやっている」「怖い」そんなイメージを勝手に抱いていました。しかし、たまたま参加した炊出しで、大阪市内でひどい時には年間200人ものホームレスの方が、路上で凍死や餓死をして孤独に亡くなられて行く現状を知りました。
その時から200人もの人が亡くなる過酷な路上生活を誰が望むのだろうか、本当にホームレス状態の方は自ら希望して今の生活をしているのだろうかと疑問を持つようになりました。

炊出し参加後、ホームレス問題について昼夜問わず必死に調べ続けました。自分たちと同年代の中高生が、『ホームレスは社会のゴミだ。俺たちはゴミ掃除をしてあげてるんだ。』と襲撃事件が多発していることを知りました。

寝ているおっちゃんたちの眼球にナイフをいきなりぐさっと刺す。格闘ゲームに出てくる格闘技をおっちゃんに毎日毎日試し続けて殺してしまう。そんなひどい事件もありました。ホームレスになった原因も、決して当事者自身に起因する物ではなく、社会構造が原因なのだと知りました。

「自分なりにできる精一杯のことをしたい。」

自然とそう思うようになりました。偏見を解くため、講演活動やホームレス問題に関する新聞発行、100人規模のワークショップなど活動を色々と広げていきました。

少しずつ成果は上がりました。しかし、いくら活動を頑張っても、目の前のおっちゃんたちが苦しむ姿は変わらず、何もできない無力感にさいなまれるようになりました。その中で、自分の活動がホームレス状態を単によくする活動にとどまっていたことに気付きました。これから必要なのは、ホームレス状態、そのものを生み出さない日本の構造にする活動ではないか、そう思うようになり、ホームレス問題の研究が日本一進む大阪市立大学に進学しました。

そして19歳の時、
ホームレス状態を生み出さない日本にするため、Homedoorを設立しました。
誰もが、ホームレスになりたくないと思ったら、そうならずに済む社会、ホームレス状態から脱出したいと思ったら、必ず脱出できる社会にしようと活動を始めました。

Homedoorでは、ホームレス状態からの出口づくりをまず行っていこうと、ホームレス状態からの脱出手段の1つである生活保護が機能していないことに着目し、生活保護受給者に就労と自立の場を同時に提供していく事業を始めることにしました。

そして、聞き取り調査で気づいたホームレスの方の特技「自転車修理」を活かした仕事を作れないかと考えるようになりました。そんな中、自転車問題を解決するシステム・シェアサイクルを知りました。これなら、働くことを通じてホームレスの方々が支援される立場から、自転車問題を解決へと導く担い手になってもらえるのではないかとひらめきました。ホームレス問題・自転車問題を解決するプロジェクトとして、HUBchariが2012年4月にスタートしました。

ようやくHomedoorの活動も6年目に入り、活動の幅も徐々に広がってきました。まだまだ「ホームレス状態を生み出さない日本」への道のりは続きます。時に仲間と走り、時にはおっちゃんと歩き、一歩ずつ距離を縮めていきます。誰もが当たり前に、『ただいま』と言える場を作るためにこれからもホームレス問題と精一杯向き合って参ります。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

                              NPO法人Homedoor 理事長
                                      川口 加奈