Activities 取組内容取組内容

家がなくても働けて、貯金もできる

  • challenge04“働く”を
    支える

    仕事の提供

    一般就労への橋渡し

    金銭管理サポート

「ホームレス状態を抜け出すために、働きたい」を阻む負のトライアングル

ホームレス状態になったとき、まずは「住むところを得るために、働きたい」と思う人が多いでしょう。しかし、それを実現するには二つの大きな壁があります。まず、「住まいがないと、仕事に就くことができない」という壁です。住まいがないから働きたいのに、住むところがないという理由で選べる仕事がほとんどなくなってしまいます。次に、「収入を得るまでの生活ができない」という壁です。運よく仕事に就くことができたとしても、実際に働いた給料が支給されるのは1ヶ月先、ということが少なくありません。貯金がないから1日でも早く働きたいのに、「すぐに給料をもらえないと生活をやりくりできない」という理由で、そこで働くことをあきらめざるを得なくなってしまうことがあるのです。
このような背景があるため、これまでホームレス状態で働ける仕事といえば、建設現場などでのきつい肉体労働か、廃品回収などの不安定で低収入なものが主でした。ホームレス問題を解決するには、「働くことができる身体と意欲があれば、家がなくても働くことを阻害されなくて済む社会」にしていく必要があるのです。Homedoorでは、以下の取組みにより、これらの問題の解決に挑みます。

就労機会の提供就労機会の提供

シェアサイクルHUBchari

ホームレスの人の特技を活かすには、どんな仕事があればいいだろう?

実際にホームレスの人に聞き取りをし、出てきた答えが「自転車修理くらいやったら、わしにもできるで」でした。そこで生まれたのがシェアサイクルHUBchari(ハブチャリ)です。シェアサイクルとは、まちなかに複数あるサイクルポートのうちの、どこで借りてどこで返してもいいという新しいレンタサイクルの仕組みです。サイクルポートは、自治体や企業のご協力によりビルや店舗等の空きスペースを提供していただく「ノキサキ貢献」という仕組みで増やしてきました。大阪は違法駐輪や自転車盗難が多く、社会問題になっています。HUBchariは、「ホームレス問題と違法駐輪問題」という大阪の2大社会問題を同時に解決する仕組みとしても注目され、多くのメディアにも取り上げていただいています。
HUBchariで使用する自転車のメンテナンスや貸出、台数調整業務をホームレスの人の仕事にし、就労機会を提供しています。2012年に開始して以来、のべ70人がHUBchariで働き、うち約半数が一般就労などのステップアップを果たしました(2017年12月末現在)。

さらに詳しく見るHUBchari公式サイト

行政や企業からの業務受託

巡回活動や広告・ポスター掲示など、ホームレスの人への相談窓口情報の提供に力を入れてきた結果、相談者の持つ背景やニーズが多様化してきました。特に目立つのは、若年層の増加学歴・職業(職種)の多様化です。従来のホームレス問題は、建設日雇労働者の失業に伴う問題だと考えられてきました。しかし、昨今は非正規雇用の拡大に伴う雇用の流動化や平均所得の低下により、あらゆる年齢層、学歴・職業経験者からホームレス状態に陥りうる社会構造になってきていることを感じます。
現在Homedoorでは、HUBchariだけではなくさまざまな種類の仕事を提供していく必要があると考え、行政や民間企業からも清掃や駐輪場管理などの業務を受託しています。適度に身体を動かす仕事や、人とのコミュニケーションのある仕事は、孤立しがちなホームレス状態の人が、人やコミュニティとの繋がりを得て意欲を取り戻していく上でも重要な役割を果たします。


行政から受託している自転車整理の仕事では、住民や通行人とのコミュニケーションを大切にしています

内職の受託

若年のホームレスの人からの相談が増える一方、10年以上ホームレス生活をしている高齢のホームレスの人や、知的障害や精神疾患などを持っていると思われる人たちのニーズにも目を向けていく必要があります。これらの人たちは、年齢や障害・疾患により一般就労が難しく、それゆえにホームレス生活が長期化しやすくなり、ますます仕事をしにくくなるという悪循環に陥っています。家族との繋がりが切れているため、福祉サービスも利用できないまま路上で生活している人もいます。
このような人たちの特性を把握し、関係を構築していくには時間がかかることもあります。そこで、Homedoorでは内職や軽作業などを受託し、相談者と一緒に作業をしながら関係を築いていく機会を設けています。チラシ折や封入など、誰でもできる簡単な作業が多いので、相談に来たその日から働くことができるのも特徴です。

一般就労への橋渡し一般就労への橋渡し

ホームレス支援をするにあたり、私たちが大切にしていることがあります。それは、ホームレス状態から抜け出したいと思ったときにすぐにできる仕組みを用意する「出口づくり」だけではなく、再びホームレス状態に陥らないようにする「入口封じ」も同時におこなっていくことです。
ホームレスの人の職歴を聞くと、一度正社員の仕事を失ってからはずっと非正規雇用の仕事を繰り返してきた人や、10代の頃から一度も正規雇用に就けずアルバイトや派遣を断続的に繰り返している人が少なくありません。就労支援においては、仕事を得てからも継続できるようにすることや、離職することになってもそれを理由に再びホームレス状態に陥らなくて済むようにすることが必要です。Homedoorでは、有料職業紹介の資格を取得し、企業さまとの求人マッチングの仕組みを用意しています。Homedoorでの就労経験を通じて把握した本人の適性やニーズをもとに、企業さまの要望に応えることのできる人材をご紹介します。

金銭管理サポート金銭管理サポート

仕事さえあれば、ホームレス状態から抜け出せるわけではありません。貯金と住まいも同時に確保していく必要があります。そのために私たちが現在力を入れている取組みの一つが、金銭管理サポートです。
ホームレスの人は、まとまった貯金がないので、寝泊まりをする場所が簡易宿泊所や深夜営業店舗などになってしまいます。そのような場所では炊事や洗濯ができず、荷物を保管するスペースもないので、外食やコインランドリー代・ロッカー代などの生活費がかさみます。すると、ますます貯金ができず生活が安定しないため「お金があるときはどこかへ泊まるが、ないときは路上で寝る」ことを選んでしまい、健康を損ないホームレス生活が長期化するリスクが高まります。それでなくても、路上生活は身体的・精神的な負担が大きいため、アルコールやタバコ、ギャンブルなどに依存してしまうおそれもあります。
一般就労をしたり生活保護を利用したりしてアパートに入居すると、収入も支出も月単位になるため、長期的なスパンで生活設計をする必要があります。就労機会を提供しながら、少しずつ貯金をし、さらに給料の支払い間隔を本人の生活スタイルに合わせることで、ホームレス状態脱出後の生活に向けた後押しをしていきます。

応援する応援する

ホームレスの人の「“働く”を支える」のは難しい?…すぐに始められる方法があります!

(1)ボランティアをする

HUBchariや内職で働くスタッフのサポートをしていただけるボランティアを募集しています。まずはボランティア登録の上、興味のある活動やボランティアデーにご参加ください。

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(2)ノキサキ貢献をする(企業さま向け)

ビルや店舗の空きスペースを、HUBchariのポートとして提供いただくことで、ホームレスの人の仕事づくりに貢献できます。以下のフォームからお問い合わせください。

さらに詳しく見るノキサキ貢献のお問い合わせ(外部サイト)

(3)業務の委託や求人の募集をする(企業さま向け)

業務委託や求人マッチングを通じて、ホームレスの人の“働く”を応援することができます。以下のフォームからお問い合わせください。

さらに詳しく見るお問い合わせはこちら

(4)サポーターになる

1日35円~ホームレスの人のステップアップを応援できる「サポーター制度」を設けています。サポーター会員になっていただくと、毎年報告書をお送りするほか、ホームレス経験のある当事者の生の声が聴ける報告会にもご招待します。ぜひご登録ください。

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