実家に頼りたくても、実家からはお金がないなら帰ってくるなと言われ、もう野宿をする選択肢しか残されていなかった。外で寝ることには抵抗があったので、一晩中歩きつづけた。
昼間は公園や図書館で過ごし、夜はやみくもに歩く。睡眠をとらない生活をしばらく続け、体力も気力も限界に達していた。
なりふり構わず、野宿をしている人たちが
何人かいるところで、自分も真似して寝てみることにした。
『路上は硬いし、すごく冷たい。』
そう思ったけど、必死に目をつむった。
疲れていたからすぐ寝れると思ったのに、
道行く人の足音が想像以上にうるさくて、全然寝付けなかった。
Homedoorへの相談時に
「住居なし」と回答した人の、
主な生活拠点(2016年度)