認定NPO法人Homedoor(ホームドア)

Supporters 応援メッセージ応援メッセージ

  • 安渕聖司さん(アクサ生命保険株式会社 代表取締役社長)

    Homedoorと出会って、3つの大きな学びがありました。

    まずは「意志と行動があれば、少しずつかもしれないけれど、社会は必ず変わる」ということ。
    そして、「ホームレスの人たちは、私たちの今の社会がもたらした結果であり、原因はむしろ社会の方にある」ということ。
    3つ目は、「一度失敗したら立ち直れないのではなく、何度でも挑戦できる社会を作りたいと思った」ということです。
    これからもHomedoorの活動を力一杯応援していきます!

  • 2018春、求人スタート!

    2018春、求人スタート!さん

    実は2018年度、Homedoorでは一大プロジェクトを企画しています。
    ますます活動の幅を広げていく中で、事業の根幹を支える事務職(代表補助)の職種を今回新たに募集します。

    <2018春 RECRUIT 特設サイト>
    http://www.lp.homedoor.org/recruit1

    当事者であるホームレスの方々が毎日たくさん訪れ、社会問題の解決に挑みながらも、和気あいあいとした職場です。

    講演やHUBchari事業の運営、ファンドレイジングが主なお仕事になります。
    なので今回は、パソコンスキル、車の運転という2つのスキルをお持ちの方が対象です。
    (もしそれ以外でもどうしてもという方がおられれば、一度お問い合わせください。)
    ぜひ、周りの求職中のお友達にもシェアしていただければうれしいです!

  • 冬募金2017の結果をご報告します

    冬募金2017の結果をご報告しますさん

    いつもHomedoorの活動を応援していただき、ありがとうございます。
    昨年12月から募集しました「Homedoor冬募金2017」の最終集計結果が出ましたので、ご報告いたします。

    目標金額:74万円
    最終金額:115万2,010円

    みなさまのあたたかいご協力のおかげで、目標金額を大きく上回ることができました。本当にありがとうございました。

    今回の冬募金では、3つの活動にチャレンジしました。

    1.巡回活動の強化
    冬期は夜回り活動「ホムパト」の回数を増やし、第2火曜に加え第4土曜にも実施しました。いつもと別の曜日に実施することで、平日にはお会いできなかったホームレスの人にもお会いすることができ、相談や来所につなぐことができました。

    2.宿泊場所の提供
    相談に来た日に寝泊まりする場所がなく、野宿を望まない人に対し、次の入居先等へ入るまでの期間泊まることのできるシェルターを用意しました。

    これまで、年末年始や土日祝日など、行政や他の支援機関の休業期間はホームレス状態の方の利用できる制度が限られていました。自力で生活しようとしても仕事にありつけず、貯金を崩し路上に出ざるを得なくなった人もいました。

    シェルターを用意することで、このような方々が路上で寒さや襲撃の恐怖に耐えることなく、「あたたかくプライバシーの保たれた部屋で夜を過ごす」という新たな選択肢をつくることができました。

    昨年末に提供を開始し、2月8日までの約1か月半の間に19日稼働しました。特に週末は、室数が足りなくなるほど活用させていただいています。今後は成果の検証を丁寧に行い、必要に応じて室数を増やしていけるよう努めてまいります。

    3.相談・生活支援の充実
    上記の2つの活動の実施に伴い、相談・生活支援におけるメニューも充実させてまいりました。

    ホームレス状態から脱出への一歩を踏み出すには、安心して過ごせる場所があることや信頼関係を築くことが大切ですが、これらはなかなか一朝一夕で得られるものではありません。居場所の提供や食堂・イベント等の実施、各種相談の実施など、「ここへ来ればなんとかなる」と思えるメニューを用意することで、少し時間がかかったとしても焦らずに歩んでいただけるといいなと思っています。

    先日のインタビューに登場したAさんは、1年前にホムパトとアンド食堂をきっかけにHomedoorに来所し、自転車整理の仕事をして、昨年末に無事アパートに入居されました。病気の治療も、健康相談会をきっかけに受診ができるようになり、続けられています。路上では「何とかしたくてもできなかったこと」が、ひとつでもできるようになるよう、これからも伴走を続けてまいります。

    最後になりましたが、私たちが「誰もが、何度でもやり直せる社会」の実現に向けて活動を続けられるのは、ご寄付を始め、さまざまな形で応援してくださるみなさまのお力があってこそだと感じています。ともにホームレス問題の解決のために一歩を踏み出していただいたみなさまの温かさへの感謝を忘れず、これからも活動を続けてまいります。引き続き応援をどうぞよろしくお願いいたします。

    サポーター登録はこちらから

  • 【新規ボランティア募集】第1期ホムパソ教室説明会開催

    【新規ボランティア募集】第1期ホムパソ教室説明会開催さん

    Homedoorでは多くのボランティアさんが活躍してくれ、
    ホムパトや&食堂の運営をお手伝いいただいています。
    そしてこの度、企業様からパソコンを寄贈いただいたことで、
    新たに支援メニューを増やすことができました。
    その名も「ホムパソ教室」です。

    そんなホムパソ教室を、運営いただける社会人ボランティアさんを新規に募集します。

    今まで、ボランティアに参加したことがない方も必見です。
    全3回の教室なので、この春だけちょっと関わってみようかな〜という方もウェルカムです。

    *こんな方必見!!*
    ・ボランティアに参加してみたいけど、なかなか勇気が出ない。
    ・とりあえず、短期間で関わってみたい
    ・Homedoorのことを知りたい
    ・この春、新しいことを始めてみたい!

    そしてこの度、ちょっとでも興味をお持ちいただいた方に、
    「ホムパソ教室 運営ボランティア説明会」を開催します。
    とりあえず説明会に参加してみて、関わるかを考えていただけますので、
    是非お気軽にご参加ください!

    <第1期ホムパソ教室 運営ボランティア説明会>
    *日時
    ①2/17(土) 13:00〜14:30
    ②2/21(水) 13:00〜14:30
    (運営ボランティア希望者はどちらかに必ずご参加ください)

    *場所
    Homedoor事務所(大阪市北区豊崎1-8-11)

    *説明会プログラム
    13:00-13:30 団体についての説明
    13:30-14:00 ホムパソ教室の概要説明
    14:00-14:30 おっちゃんたちと団らん

    *説明会参加方法
    まずは、こちらからボランティア登録をしてください。
    <ボランティア登録完了のお知らせ>というメールが届いたら、
    そのメールに「ホムパソ教室説明会参加希望」と「希望日時」をご連絡ください。

    ※なお、このボランティアにつきましては、初めてボランティアに参加する社会人の方のみの募集となります。すでにボランティア登録はしているが、ボランティアに参加したことがない方は、ご登録のメールアドレスにお送りしているボランティア通信より、説明会の参加手続きを行ってください。

  • 14歳の少女が抱いた疑問さん

    「ホームレスに近づいちゃダメ。」
    「自業自得だから放っておきなさい。」

    皆さんはそんな言葉を聞いたことはないだろうか。

    『会ったこともないホームレスの人に対し、なんとなく怖いと思い込み、路上でホームレスの人が寝ていても気にも留めていなかった。しかし、ふとホームレスの人を見たとき、私は思った。どうして豊かな日本でホームレスになるのか。がんばらなかったらホームレスになるのか。自ら望んでなっているのか。』
    知識を持っていなかった14歳、中学2年生の川口(現・Homedoor代表)にその答えは分からなかった。百聞は一見にしかずだと、大阪市西成区にあるあいりん地区 (通称・釜ヶ崎) での炊き出しに参加することにした。

    釜ヶ崎は日本で一番多く、日雇い労働者や野宿者、そして生活保護受給者が集まる地域だ。そんな釜ヶ崎に足を踏み入れた川口は、困惑した。なぜなら、道行く人たちはほとんどが男性で、昭和時代を彷彿とさせる建物群や、道ばたで寝ている人がずらっと並ぶ光景を初めて目の当たりにしたからだ。

    初めて訪れる場所に驚きながら、炊き出し用のおにぎりを作っていった。炊きたてのお米を使った何百個ものおにぎりが出来上がる。いざ渡そうとした時、隣でおにぎりを握っていた人がこう言った。「3時間も寒い中、おっちゃんたちは命の綱であるおにぎりたったひとつを待っているのよ。それを、孫みたいな年齢のあなたから、おにぎりを受け取るおっちゃんたちの気持ちを考えて渡してくださいね。」と。幼い川口の頭では理解しきれない大きく深い意味を持つ言葉に悩んでいる暇はなかった。おっちゃんたちは列をなし、すぐそこで待っていた。

    「おつかれさまです!」と言いながら、ひとつひとつのおにぎりを丁寧に渡す。おっちゃんたちが「こちらこそありがとうなぁ。」と、寒さや栄養失調で震える手を差し伸ばしながら、おにぎりを受け取っていった。丁寧で謙虚な様子のホームレスの人々は、想像していたホームレス像とは全然違った。「本当におっちゃんたちは自業自得なんだろうか?」、14歳の少女は純粋な疑問を抱いた。

  • もうひとつの疑問と罪滅しさん

    「もっと勉強したら…もっとがんばったら…ホームレスにならなかったのでは?」

    そんな疑問を持ったことはないだろうか。
    14歳の川口は、まさにそんな思考と炊き出しで出合った当事者らとのギャップに驚き、戸惑いの中にいた。そこで、当事者や支援者らと実際に話をし、その疑問を解消していった。
    家庭環境が良くなかった人、障害や病気を抱える人、派遣切りにあった人、怪我をして日雇い労働を続けられなくなった人。当たり前のことだけど、ホームレス状態になるにはなるだけの理由があると気づいた。

    ホームレスの人々と一度も話したことも無いのに、周囲の人から聞いたことを鵜呑みにして「ホームレスは自業自得だ」と勝手に決めつけていたことを恥ずかしく思った。ホームレス生活をしている人が肩身の狭い思いをしているのは、私のような目に見えるものだけを判断材料として勝手に決めつけ偏見を持っている人がたくさんいるからなんだと気づかされた。

    『なんとか罪滅ぼしがしたい』
    その思いがホームレス問題を勉強する引き金となった。来る日も来る日もひたすらに図書館にこもって「ホームレス」「野宿」と名前のつくものを読みあさった。そしてとある新聞記事を見て衝撃を受けた。

    「ホームレス焼死 少年逮捕1ヶ月」
    文字を見ただけでは、言葉の意味を理解できなかった。「ホームレスは社会のゴミだ。俺たちはゴミ掃除、良い事をしているんだ」と同世代の子たちが野宿者を襲撃、殺害していたのだ。彼らは日ごろの憂さ晴らしとしてガソリンをかけたり、爆竹や卵を投げ入れたり、暴行を加えたりしていた。そんな出来事を同世代の子たちが引き起こしていることにショックを隠しきれなかった。
    それと同時に『もしおっちゃんたちと直接会って、会話して、誤解が解けていなければ、私も同じようなことをしていたんじゃないか。もしかしたら加害者になっていたんじゃないか…』とも考え始めた。

    「ホームレス問題を知ったからには、知ったなりの責任がある」
    そういつからか思い始めた。おっちゃんと少年たちの最悪の出会いを食い止めたい、そのために、ホームレス問題の真実を伝えようと活動を開始した。
    「同世代の同世代による同世代のための講演活動は、普通に先生たちがホームレス問題について話すよりも、なにか響くものが中高生にあるのではないか!」
    そこに、自分だからこそできる何かがある。そう考えた川口は、講演活動をはじめることにした。

  • 孤独との戦いさん

    「ホームレス生活をしているのは、自業自得だからじゃないんです!」

    精一杯、学校の定期集会で声をはりあげた。どちらかというと内気な川口の必死の主張は虚しく講堂に響いた。登下校を共にしていた友だちにさえ、「もっと勉強していたら、ホームレスになんてならんかったやん。それって自業自得やん。」と言われてしまう始末だった。人が一度抱いてしまった偏見というものほど、覆すことが難しいものはない。悲しく重苦しい現実が立ちはだかる。

    誰にも理解や共感はしてもらえず、徐々に自分の活動への自信を失いかけていた。そのたびに炊き出しに参加しては、どうすれば問題が伝わるのか考え続けた。ただ、こんな中学生があくせく、活動しても焼け石に水で、なんの意味があるんだろうか。見て見ぬふりをしてしまおうか。何度も何度も、そんな考えがよぎった。そこで逆に考えて見た。

    「もしも今、自分が何もしなかったら、ホームレス問題は何も変わらない。凍死や餓死する人が減らないままだ。」

    そう自分を奮い立たせた。講演がダメなら、今度は書いて伝えよう!と校内新聞を発行したり、炊き出しのお米を集める活動を行ったりと、あの手この手で活動を広げていった。

    そして少しずつ、校内でもホームレス問題に興味を持つ者が増えていった。炊き出し用のお米を集めていた募金箱には大量のお米だけでなく、親御さんからの温かいお手紙が一緒に添えられていた。成果が形になり始めていた。とはいえ、感じていたホームレスのおっちゃんたちへの偏見も劣悪な労働環境も、結局何ひとつ変わっていないことに焦りを感じていたのも事実だった。

    そんな中、ボランティア・スピリット・アワードという賞に、ひょんなことから応募することになった。これは中高生のボランティア活動をする者に賞を贈るというものだ。関西ブロック代表に選ばれ、東京での全国表彰式と最終選考が行われた。トントン拍子に話は進んでいく。そしてボランティア親善大使に16歳の川口が選ばれた。今までの孤独との戦いが形になった瞬間だった。

  • Homedoor誕生さん

    「まだまだ、私にもできることがある」

    ボランティア親善大使に選ばれ、ワシントンD.C.での濃密な1週間の国際会議を体験した。各国の親善大使の活動を聞いてみるとスケールの大きさに舌を巻くばかりだった。中学生ながら何億円というお金を一人で集めている人や、企業や行政を巻き込み活動を展開している人もいた。何もないゼロの状態からたった一人でも懸命に活動に取り組んでいた姿に非常に刺激を受けた。その経験から気付かされたのは、いつの間にか『私にはここまでしかできない』と自分の中で限界を作っていたということだった。

    まだまだやれることがある。そう考えた川口は帰国後、衝動的に1枚の絵を描いた。それは、施設の間取り図だった。

    とりあえず、ここに駆け込めばなんとかなる。
    相談に来たその日からゆっくり休むことができる個室が用意されており、栄養の取れる温かい食事がいただける食堂がある。そして、誰もが働ける仕事がある。
    そんな場所があれば、この日本で、この大阪で、路上で孤独になくなってしまう命を救えるのではないか。そんな仮説から描いた1枚の絵だった。

    そして18歳になった川口は大学へ進学する。ホームレス研究が日本で一番進む大阪市立大学で労働経済を学ぶことに決めた。大学では学業のかたわら、様々な経験を積もうと複数の団体に入り視野を広げた。そして、19歳になり数ヶ月が過ぎた頃、応援してくれる友人の後押しを受けて、任意団体を設立することになった。ビジョンはかねてからの川口の思いであった「ホームレス状態を生み出さない日本の社会構造をつくること」に決めた。

    団体名は電車のホームからの転落防止策であるホームドアのように、『人生と言うホームからの最後の転落防止柵』となれるように、そして、『誰もがただいまと帰ることのできる温かいホーム(=居場所)への入り口』という役割を担う団体になれるようにと願いを込め、【Homedoor】と名づけた。こうして、Homedoorは2010年4月、ついに産声をあげた。

  • 社会を変える計画を作るさん

    「あなたは社会に良さそうなことをしたいんですか?それとも、社会を変えたいんですか?」

    Homedoor立ち上げから数ヶ月が過ぎた頃、川口は社会起業塾の講師から手厳しい言葉を投げかけられていた。社会起業塾といえば、数々の社会起業家(社会問題を解決するために起業した人)を生み出している、いわば社会起業家としての登竜門のような塾である。

    そんな信望ある塾に、川口は最年少の19歳で入塾を果たした。もちろん、周りはほぼ社会人。しかも、誰もが知っているようなコンサルティング会社、証券会社、総合商社に勤めていたという人たちで、「戦々恐々」という言葉がぴったりであった。ビジネスの経験など全くない川口は、何をどうしていけばいいのかに悩んでいた。ただビジョンだけが決まっている、そんな状況だったからこそ、講師の言葉は心を激しく揺さぶった。
    いつの間にか、団体を設立した事で満足してしまっていたのではないか。本来の目的である「ホームレス状態を生み出さないニホンをつくる」ということを何年で成し遂げるのか、それから逆算して今何をすべきなのか、ちゃんと計画を立てていかなければいけないことに気付かされた。

    それからというもの、ひたすらに足を動かし続けた。まずは、モーニング喫茶をあいりん地区で毎朝実施することにした。食べに来て下さるのは元ホームレスの方や、生活保護受給者のおっちゃんたち。彼らと親密になる事で、隠されたニーズを引き出すことに尽力した。他の機関が実施するホームレス問題の調査研究にも体が動く限り参加した。そして、ある一人のおっちゃんの言葉が、Homedoorの将来を大きく変える事となった。


    「自転車修理くらいやったらワシでもできるで。」

    ある日、ホームレス生活をしているおっちゃんと話していた川口は、一縷の可能性に気づいた。おっちゃんが特技について話していたのだ。それから、その言葉がずっと頭のなかで反芻していた。『もしかしたら、これなんじゃないか』そう思い始めた頃には、足はすでに別のおっちゃんへ向いていた。やはり同じ回答が聞けた。廃品回収をしたことのあるホームレス経験者は全体の過半数である。自転車やリヤカーに何キロもの荷物を載せて街なかを走るため、自然と自転車修理をする機会が多かったようだ。

    「自転車に関連した仕事を提供できないだろうか…」
    一般的な仕事から離れしばらく経つホームレスの人たちがだからこそ、特技を活かした仕事の方がスムーズに働いてもらえるのではないか。それから、くる日もくる日も、どんなビジネスが良いのか考え続けた。自転車販売の仕事を提供しても、競合がいるため結局、既存の雇用されている人の仕事を奪ってしまいかねず、それではホームレス問題の解決には意味が無い。かと言って、「ホームレスの方が作った自転車」と売りだしたところで、支援目的に買ってくれる人が多く、これではいつまでたってもおっちゃんたちは支援される側だ。悶々と悩みつづけた末、ようやくひとつの答えに辿り着いた。

  • 特技×社会問題=事業誕生さん

    あっちで借りて、こっちで返せるレンタサイクル。

    自転車に関するビジネスを調べていく中で、当時、欧米で大流行していた「シェアサイクル」という概念を知った。これは、街中にいくつか「ポート」と呼ばれるステーションを設置し、そのポート間であればどこで自転車を借りても返しても良いシステム。このシステムなら競合もいないし、お客様は別にホームレス支援をしたくて使うわけではなく、「自分が使いたいから使う。それが、いつの間にかホームレス支援にもつながっている」という形が作れる。自転車販売では納得いかなかった点をシェアサイクルが解決してくれたのだ。

    しかもシェアサイクルという仕組みはそもそも、違法駐輪などの自転車に関する問題を解決するために取り組まれているもの。シェアサイクルを実施すればホームレス問題だけでなく、自転車問題の解決にも寄与できる。これであれば、おっちゃんたちも支援される側ではなく、支援する側、自転車問題を解決する担い手になってもらえるのではないか。そうなるとますます、働きがいを感じてもらえるのではないかという期待で胸が膨らんだ。

    シェアサイクルを実施しようと思いたったはいいが、なかなか拠点となってくれる店舗やビルオーナーには巡り会えなかった。何百という企業や軒先に足を運んだが、たかが20歳の女子大生の考えに賛同してくれる人はそうそういない。
    そこで、常設とまでは行かないが、1週間だけ貸してくれる場所を探して実証実験をしてみようと考えた。2011年7月、4拠点で実証実験を実施することができた。サービス名を「HUBchari」と名付けた。自転車の部品である「ハブ」のように、HUBchariポートが人と人が集まる交流拠点になればという願いを込めた。「こんなんあったら良いと思ってた!」そんな利用者の声を多数もらい、確かな手応えを感じた1週間であった。

    実験の成功をもとに、HUBchariの事業化を決めNPO法人格を取得することにした。事業体制を整え、ついに、4名のホームレスの人たちが働くこととなった。川口がホームレス問題に出合ってから6年という歳月は過ぎていたものの、ようやく大きな一歩を踏み出せた瞬間であった。

  • 人と人をつなぐHUBになりたいさん

    「こんなんあったらいいと思ってた!」

    HUBchariをスタートして数ヶ月。
    人を雇うのもビジネスするのも初めてだらけのことで戸惑いつつも、お雇いした4人のホームレスの人たちに助けてもらい、少しずつ事業を軌道に乗せて行った。なかでも、HUBchariの広告物もまだ何も出せていなかった時に「全部拾いもんで作って来たんや」と言って、日曜大工が得意な方がお手製の看板や模型を作って来てくれることもあった。おっちゃんたちの優しさとたくましさが本当に心強かった。その気持ちに応えたいとHUBchariのポートも増やせられるよう、営業活動にも力を入れていった。

    「少しでもいいから、社会に出て働きたいんです。」

    それから多くの人が、Homedoorの扉をたたいた。中には十年以上、働いていなかったという人もちらほら。中間的就労として、HUBchariで就労支援を実施する中で、居宅を構え、携帯電話を取得し、次の仕事を見つけていく人も多くなっていた。
    行政とも協働し、区役所等にもポート設置が叶った。また、区からの紹介で、生活保護を利用している人が就労支援を受けに来ることもあった。HUBchari以外にも駐輪場管理やマンション管理、清掃等の仕事を受託し、雇用の場を増やしていくこともできた。

    次に着手したのが、夜回り活動「ホムパト」だ。Homedoorが拠点を構える大阪市北区を4コースに分かれ、85食のお弁当を配りながら、「路上からでも働ける仕事、ありますよ〜」と声をかけていく。HUBchariでの就労支援を経て、今は家を借りて元ホームレスとなったおっちゃんたちは、今ではホムパトを手伝ってくれる心強い存在だ。
    「今日は雨やから、もしかしたらあっちで寝てるんかも」
    ホームレス状態から脱出したいと思ったら、誰もが脱出できるようにと願うのは、今や川口だけではない。

  • 「ただいま」と言える場所さん

    「死ぬか、相談するか、それしか選択肢はありませんでした。」
    夜回り活動「ホムパト」を始め、少しずつ認知度が高まるにつれ相談者も増えていった。2015年ごろより、体調不良での駆け込みの相談等、緊急性の高い相談もあり、宿泊支援の必要性が高まっていった。
    今こそ、川口が18歳の時に描いた夢の施設を実現するときだった。しかし、設立してまだ5年。HUBchari事業の収入もなかなか安定せず、年度末になると来年は存続できるだろうかと心配になるくらい、資金力が不足していた。ホームレス問題への偏見はまだ根強く、寄付は容易に集まらない。そこで段階的に準備を進めて行った。
    まず、生活応援施設をオープンし、その近隣のアパート1部屋を実験的に借り、宿泊支援の効果を検証していった。行政が運営する施設は共同生活が基本で、私たちが目指す、「困っている時こそ、ゆっくり体を休め、次への活力を溜めて欲しい」というものとはかけ離れている。実際に、個室型宿泊施設を要望する声はとても多いことに気づいた。恒久的な住宅に移る前の一時的な安心できる住宅を提供する「トランジショナルハウジング」の重要性を再認識し、施設に最適な物件を探し続け丸3年、あるビルに目星をつけた。

    そこは、2~5階でユニットバス付きの個室が18部屋ほど確保でき、1階を団らんスペースや事務所スペースにできるような物件だった。ここであれば、内装費用も格段に抑えて、夢の施設を体現できる。そう確信し、毎月1000円の継続的に寄付で支援してくださるサポーターを集め、借りることにした。ここに来たら、誰もがホッと安堵できるように、路上脱出に必要な機能を付加(&)できるようにという願いを込め、「アンドセンター」と名付けた。

    18部屋の宿泊室は2パターン用意し、相談に来たその日から泊まれるような緊急シェルター、そして、長期で滞在し仕事に行きながら貯金し、家を借りられるような長期宿泊だ。また、相談はまだする心境にはないけどシャワーや洗濯、仮眠をしたいと言ったニーズに応えられるように、シャワーや仮眠室等も準備した。

    「相談に来たその日から泊まれる」
    2018年6月、夢の施設であったアンドセンターをついにオープンできた。それ以降、相談者数もうなぎ登りに増えていった。2020年、コロナの影響から相談者数は年間1000人を超えた。大阪以外からの相談も相次ぎ、各地の支援機関と連携しながら相談にあたった。2021年6月には、アンドセンターではスペースがなく、食事の提供ができないことから隣の物件を改装してカフェ「おかえりキッチン」もオープンした。「しんどい時こそ、最高のおもてなしを。」が コンセプトだ。

    ここまで来るのに、だいぶ遠回りも寄り道もしてしまったかもしれない。それでも、一歩一歩着実に、そして、目の前に相談に来られたひとり、またひとりと向き合いながら、真に必要な支援を追求してきた。すべての人にとってのホームへの扉となる道のりは、まだまだ長い。Homedoorは14歳の少女が抱いた気持ちから始まった団体だ。純粋な疑問を忘れず、いつも初心に帰りながら気持ちをたゆませず、活動をこれからも精力的に行っていく。いつでも「ただいま」と「おかえり」が行き交う場所にするために。

  • 福田淳さん(株式会社スピーディ 代表取締役社長)

    川口さんは名言の宝庫です。

    当社は、デザインやクリエーションを通じてNPOのブランディングをお手伝いしております。
    最初に川口さんにお会いしたときに、物凄い数の支援メニューやお仕事が用意されていたのです。
    「メニュー多すぎてわかりにくくないですか?」って尋ねたら、川口さんは「どんな立場の人でも選択の自由が豊富にあることが大事なんです」とキッパリと返答され衝撃を受けました。
    そんなキッカケから始まったお付き合いも現在では出前サービスアプリ開発にまで及んでいます。
    「知ったからには、知ったなりの責任がある」本当に川口さんは名言の宝庫です。

  • 【参加者募集中!】大阪ストリートカウントを行います!

    【参加者募集中!】大阪ストリートカウントを行います!さん

    【大阪ストリートカウントを行います!】
    〜路上で寝ている人を見かけたことがある、すべての方へ〜

    「いったいどれくらいの人がいるの?」
    「なぜ路上で寝ているの?」

    そんな風に思ったことはありませんか。
    「疑問」を自分の目で確かめることができる調査型のイベントを実施します。

    大阪で民間初の、夜間野宿者数調査
    「ストリートカウント」(通称:ストカン)、はじまります!

    ストカンは終電後に野宿をしている人の数をカウントする活動です。
    グループに分かれ少人数でまちを歩き、野宿者数を数えます。

    ***

    2017年5月に厚生労働省が発表した大阪市の「ホームレス数」は1208人でした。全国の合計が5,534人であったため、全体の約22%が大阪市にいることになります。

    Homedoorでは2013年から年16回の夜回り活動を実施しており、大阪市北区でお会いする80名前後の人の顔と名前が概ね一致するようになってきました。しかし終電前に活動は終了するため、夜間に野宿をしている人についてはまだまだ把握ができていません。

    今回の調査で大阪市北区の夜間に野宿者数を明らかにし、今後のさらなるアウトリーチに役立てていこうと考えています。

    これまでホームレス問題に関心はあったけれど、どう関わればいいんだろうと思われていた方に、ぜひ一緒に調査していただきたいなと思っております。参加を希望される方は以下よりお申し込みください。

    ***

    ◆当日のスケジュール
    23:30 事務所集合、出発前ミーティング、コース確認
    24:30 各コース出発、カウント開始
    27:00 カウント終了、事務所で各コース集計
    27:30 総合振り返り
    28:30 解散

    ◆イベント概要
    日時:2017年10月27日(金) 23:30-28:30 (深夜帯での調査です!)
    参加費:1,000円(ボランティア保険料含む)
    実施場所:大阪市北区
    集合場所:Homedoor事務所(北区豊崎1-8-11)
    募集人数:20人程度(応募者多数の場合は抽選で決定します)

    ◆参加条件
    ①Homedoorのボランティア登録をしていること
    (登録はこちらから)
    ②18歳以上の年齢であること
    ③事前オリエンテーションに参加できること
    ・10/9(月・祝) 13:00-15:00
    ・10/13(金)   19:00-21:00
    (どちらか1日でOKです)

    ◆参加方法
    こちらのフォームよりお申し込みください。
    締め切りは9月30日(土)です。
    応募者多数の場合は抽選となります。
    結果は10月4日までにメールにてご連絡します。

  • 【メディア掲載報告】産経新新聞大阪で『HUBchari』が掲載されました!

    【メディア掲載報告】産経新新聞大阪で『HUBchari』が掲載されました!さん

    2017年8月21日産経新新聞大阪の「夕方 Biz 彩前線」にて「HUBchari」を紹介いただきました。
    記事はこちらからご覧いただけます!
    http://cyclist.sanspo.com/355014

    「HUBchari」は現在、13拠点(ママチャリの拠点9拠点 電動自転車の拠点4拠点)
    のどこで借りても、どこで返してもいいレンタサイクルの進化版です。
    「2020年までに大阪環状線内120カ所に設置」が目標です!
    これからも、便利なシェアサイクルを目指して頑張ります。
    ご利用お待ちしております。

    HUBchariのホームページはこちら。
    http://www.hubchari.com/

  • 【WIRED×Audi 未来に向けた革新をもたらした30人に選出!】

    【WIRED×Audi 未来に向けた革新をもたらした30人に選出!】さん

    この度、代表の川口がWIRED Audi INNOVATION AWARD2017において、
    未来に向けた革新をもたらした30人に選出されました。

    これは、『WIRED』を発行している
    US、UK、ITALY、GERMANY、JAPAN の 5 か国で開催され、
    各国のイノヴェイターを表彰するアワードです。

    早速、WIREDで記事にしていただきましたので、ぜひご覧ください!https://wired.jp/waia/2017/17_kana-kawaguchi/

  • 2016年度アニュアルレポートが完成しました!

    2016年度アニュアルレポートが完成しました!さん

    2016年度の活動をまとめたアニュアルレポート(年次報告書)をHPにアップロードしました。今回のテーマは「チャレンジドキュメンタリー」。Homedoorの2016年度の取り組みひとつひとつをチャレンジとして掲載しています。

    Homedoorに関わってくれている人たちと一緒に報告書を作りたいと思い、チャレンジの文字や川口のプロフィール写真の撮影はHomedoorにやってきてくれているおっちゃんたちに手伝ってもらいました。

    さまざまなチャレンジを実施した2016年度の様子をぜひご覧ください。

    ***
    2017年1月よりHomedoorは認定NPO法人になりました。ご寄付いただいた金額の約40%が確定申告を行っていただくことにより還付されます。ぜひご寄付で応援よろしくお願いします。またタオルと靴下の需要が高まり現在事務所の在庫がない状態です。ぜひご自宅などに新品のタオルや靴下がある場合はお送りいただければ幸いです。